毎日・世論フォーラム
第374回
2025年10月6日
立憲民主党代表、衆議院議員 野田佳彦

テーマ
「内外情勢について」

会場:西鉄グランドホテル

自民と対立軸を作り、善政競争を

野田 佳彦 立憲民主党代表、衆議院議員
野田 佳彦 氏

プロフィール

野田 佳彦
(のだ よしひこ)

 1957年、千葉県船橋市生まれ。当選10回。80年、早稲田大学政経学部卒業。同年、故松下幸之助氏が設立した松下政経塾に第一期生として入塾し、87年に千葉県議会議員に初出馬初当選した。選挙資金をカンパで賄い、運動員はボランティアという体勢での選挙だった。国政進出は93年。同年行われた衆院議員選挙で旧千葉1区に日本新党から立候補し、初当選。この衆院選をきっかけに、非自民連立政権の誕生や新党結成など国内政治の新たな潮流が生まれた。野田氏は新進党結党に参加し、同党から出馬した衆院選で落選を経験。その後、民主党に入り、国政に復帰した。党国対委員長、幹事長代理、財務大臣などを経て2011年9月、第95代内閣総理大臣就任。在任日数は482日間。
 立憲民主党は改選議席と同じ22議席を得るにとどまった今年7月の参院選を「事実上の敗北」と総括し、新執行部のもと、次期衆院選に向けた総合選挙対策本部を設置した。

 毎日・世論フォーラムの第374回例会が10月6日、福岡市中央区の西鉄グランドホテルであり、立憲民主党の野田佳彦代表が「内外情勢について」と題して講演した。
 野田氏は高市早苗新総裁を選出した自民党について「大連立はあり得ない。高市さん率いる自民党と対立軸を作り、善政競争をしていきたい」と述べた。一方、高市氏が進めている党人事について、旧安倍派の裏金問題が解明されていないとした上で「旧安倍派の皆さんを適材適所という美名のもとで登用するならば、古い政治に戻る形になる」とけん制した。
 野田氏は高市氏について、松下政経塾の後輩で入塾試験の面接を担当した際の逸話を披露。革ジャン姿で大型バイクに乗って現れたことに驚いたが、面接での受け答えは明確で「二重丸をつけた」と明かし、「政治家の資質としては肯定的に捉えている」と述べた。
 一方、新総裁として「最初に問われるのは人事だ」と指摘した。高市氏が麻生太郎元首相と会談したことを踏まえ「派閥解消をしていない人の力が発揮される状況になるのは解党的出直しをしたふりになってしまう」と批判した。

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