毎日・世論フォーラム
第356回
2023年10月23日
金融庁長官 栗田 照久

テーマ
「金融行政の課題と方針」

会場:ホテルニューオータニ博多

地域全体での中小企業支援が重要

栗田 照久 金融庁長官
栗田 照久 氏

プロフィール

栗田 照久
(くりた てるひさ)

 1963年、京都府出身。87年、京都大学法学部を卒業し、大蔵省入省。
 京大在学中の86年に国家公務員Ⅰ種試験(法律)合格。入省後は理財局国債課、国税庁大阪国税局調査部、大蔵省銀行局調査課を経て、92年に仙台国税局白河税務署長。99年、金融監督庁総務課長補佐。2000年、金融庁総務企画部企画課長補佐。米・スタンフォード大客員研究員を経て金融庁監督調査室長、証券課長、企業開示課長、監督局担当参事官――などを務めた。
 金融機関などを監督する監督局長には歴代最長の4年間(18~22年)在任し、その後、筆頭局長の総合政策局長を経て現職。
 企業コンプライアンスに厳しい姿勢や、新型コロナ下での金融安定化への迅速な対応など、危機管理の手腕に定評がある。

 毎日・世論フォーラムの第356回例会が10月23日、金融庁の栗田照久長官を講師に迎え、福岡市のホテルニューオータニ博多で開かれた。「金融行政の課題と方針」をテーマに講演した栗田長官は、新型コロナウイルス禍後の地域金融機関の役割を「地域経済の回復・成長に貢献することが重要」と語った。
 栗田長官は、新型コロナの5類移行で経済活動の正常化が進む一方、原材料やエネルギー価格の高騰、人手不足で「事業者は厳しい状況にある」と指摘。新型コロナ対策で政府が実施した実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」が返済期を迎えるなか、経営改善や事業再生に金融機関や自治体、商工団体など「地域全体で中小企業を支援することが重要」と強調した。
 また、持続的な経済成長へと岸田政権が掲げる「資産運用立国の実現」に関しては「家計の金融資産は2100兆円あると言われている。NISA(少額投資非課税制度)で資産を投資に向けてほしい」と語った。

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