毎日・世論フォーラム
第376回
2026年2月20日
東京大先端科学技術研究センター教授 小泉悠 氏

テーマ
「5年目を迎えるウクライナ戦争―その現状と未来」

会場:ソラリア西鉄ホテル福岡

ロシアの言い分は正当化できない

垂 秀夫 東京大先端科学技術研究センター教授
小泉 悠 氏

プロフィール

小泉 悠
(こいずみ ゆう)

 1982年、千葉県出身。早稲田大学社会科学部を卒業し、07年、同大大学院政治学研究科修士課程修了。公益財団法人未来工学研究所の特別研究員を経て09年、外務省国際情報統括官組織専門分析員。東京大学先端科学技術研究センター特任助教、同センター講師を経て、23年12月から現職。
 ロシア・旧ソ連諸国の安全保障政策に詳しく、人間の「認知」を狙った情報戦や、新しいテクノロジーがもたらす破壊的イノベーションなどについても研究・発信・提言を続けている。25年11月には、ロシア外務省から無期限入国禁止の対象者とされた。
 「『帝国』ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略」(東京堂出版)でサントリー学芸賞。他にも「現代戦総論」(筑摩書房、2026年)など著書多数。

 毎日・世論フォーラム(毎日新聞社主催)の第376回例会が2月20日、福岡市中央区のソラリア西鉄ホテル福岡で開かれ、ロシアの軍事研究で知られる東京大先端科学技術研究センターの小泉悠准教授が「5年目を迎えるウクライナ戦争―その現状と未来」と題して講演した。
 今月24日、ロシアのウクライナ侵攻開始から丸4年の節目を迎えることを踏まえ、小泉氏は、ウクライナでは墓地が拡大していると指摘。「戦争が終わった時におそらく10万人単位の民間人の死者が出ているはず。ロシアに言い分はあっても正当化はできず、ロシアによる侵略を何とかして失敗させないといけない」と強調した。
 また、プーチン露大統領は力ずくでウクライナを属国にすることを狙いにいっていると指摘し、「トランプ(米大統領)が国力を使ってプーチンをだまらせると強気に出られればいいが、なぜかそうしたがらない。ロシアはアメリカと同じ大国の仲間で、ウクライナは大国の言うことを聞くべきだという世界観があるのではないか」と述べた。

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